Ｑ．親知らずは必要な歯なのか、また、痛くなったら必ず抜かなければならないのか？

　　俗に言う「親知らず」とは第三大臼歯、または智歯ともいいます。上下顎左右に４本あって、ちゃんと噛んでいる人もいます。最近の人類の第三大臼歯が退化傾向にあるようです。全く生えてこない人や、顎が小さく、第三大臼歯が途中で第二大臼歯の後で、横たわっていたり、ねじれていたり、完全に骨の中に埋伏しているのを見かけます。顎の奥の方が狭くスペースがないと、上の方へ真っ直ぐ生えてきません。横たわったまま、上に歯肉が覆い被さり、食べ物の残渣物が溜まり易くなります。そうなると、むし歯になったり、歯肉に炎症が起きると、周囲炎と呼ばれる疾病になってしまうことがあります。歯ブラシも届きにくいし、歯垢も溜まり易いという悪条件の元に、頬っぺたが腫れ上がるケースが多いです。ひどくなりますと、顎下リンパ腺まで炎症が波及してきます。この場合は抗生剤などや鎮痛剤などを投与して、炎症が治まったら、抜歯をした方がよいでしょう。